スーパービジョン・セッション(20120525)

スーパービジョンにおいて、Posttraumatic stress disorder(PTSD:心的外傷後ストレス障害)について、話し合いました。

 

震災という出来事は、「トラウマ」として理解してもいいことなのでしょう。しかし、PTSDという概念を持ってくることについては、どうなのだろうかと、病理化してもいいのだろうか、ということが焦点になりました。

その中で、PTS(Posttraumatic stress)として話はしても、最後のD(disorder)は除いて考えることは大切のなのではないかという考えがスーパーバイザーから提示されました。これは、確かに、一考しておく価値のあることであると思います。

 

トラウマ級の被災体験後、現地の人たちは、危機感と緊張感を持って、日常生活を確保してきたと考えています。このような緊張感がどの程度続くのだろうかと、昨年滞在したときに考えていたのです。昨年の震災直後のように、日常生活を確保することすらできない状況で、緊張の糸を緩めることができないのだろうなとは、理解できました。しかし、それが、どれぐらい続くものなのでしょうか? 願わくば、緊張の糸がぷっつり切れるという結末ではなく、徐々に日常的な気の緩みをが増える形で、落ち着いて欲しいものです。

 

ただ、最近疲れを訴える方が多くなってきていると感じています。逆に、疲れを感じる余裕が出てきたのではないかと考えられる話を聞いています。この点は気になりますので、しっかりと見つめていきたいと考えています。

 

 

ディスコースについて話をしました。ディスコースは私たちに「シナリオ」を提供するという点において、英語では「Script」という言葉を用いた方が理解しやすいようでした。

この件について、次の二つの論文を教えてもらいましたので、読んでいくことにします。論文は、「Bullying(いじめ)」という視点から、ディスコースを検討したもののようです。

 

Davies, B. (2011). Bullies as Guardians of the Moral Order or an Ethic of Truths? Children & Society, 25(4), 278-286.

ïBansel, P., Davies, B., Laws, C., & Linnell, S. (2009). Bullies, bullying and power in the contexts of schooling. British Journal of Sociology of Education, 30(1), 59-69.

 

 

 

 

Source: mc24.no via Jose on Pinterest

心的外傷後ストレス障害