境界性人格障害=BPD(ボーダーライン・パーソナリティー・ディスオーダー)―はれものにさわるような毎日をすごしている方々へ
星和書店 2003-04 |
本書は、包括的で、具体的にしっかりと書かれていると思いました。本書を読めば、一応、境界性人格障害(ボーダーライン)のことは、押さえることができるでしょう。
どのように理解し、どのような治療方法があるのかについてだけでなく、当事者たちがどのように考えているのかを収録していますので、当事者と接する上で貴重な知識となるのではないかと感じます。
一方で、境界性人格障害の理解の様式はどのようなところからくるのかについては、謎のままです。これが、現時点の限界なのでしょうが、生まれ持ったものであるところもあるのであれば、発達障害との関連に対する考察がほしいところでした。これからの、ことになるのかもしれません。
また、BPDに対する対応方法ですが、当事者に関わる周囲の人たちの能力にかなり依存しそうです。BPDの周りにいる人々が、理解力を持ち、忍耐強く接してくることを、当てにしてはいられない状況もあるでしょう。このようなときには、どのように対応したらよいのか、悩ましいところだと思います。
今まで、なぜか境界例を男性的なイメージでとらえすぎていた私には、非常に参考になる本でした。おすすめします。
境界性人格障害(BPD)のすべて Jerold Jay Kreisman ヴォイス 2004-06-01 |
パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書)
PHP研究所 2004-06 |
境界性パーソナリティ障害 (幻冬舎新書)
幻冬舎 2009-05-27 |
17歳のカルテ コレクターズ・エディション [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2007-07-25 |