こちらの言葉遣いが相手を位置づけること

2011年3月11日に巨大地震と津波の被害を受けた場所に住む人々のことを考えています。

 

現地で聞く話は、メディアなどから流れてくる話と異なることが多々ありますので、現地に入ったら、そのような話をしっかり聞いておきたいと思っています。

 

ナラティヴの理論に、特定の言葉、言い回しが「相手を位置づける」という考え方があります。ポジショニングといいます。

 

「何かお困りではないでしょうか」「相談事はありませんか」などは、相手をある特定の位置に置いてしまいます。「被災者」という言葉の利用も同じことです。そのなかに、私たちの方がカウンセリングという場において、優位な位置に立っているということをほのめかしていると考えることができるでしょう。

 

人によっては、このように位置づけられるだけで、拒否反応が出てしまうのです。そして、この拒否反応を生じさせているのは、私たちの言葉遣いである可能性があるのです。

 

私は、相手を私が多くのことを学ぶことができる体験談を持っている人として、位置づけるような言葉遣いがないものだろうかと、模索していきたいと考えています。そして、そのような立場から話される話がどのようなものとなるのかに興味を持っているところです。

 

 

Source: kulukyta.info via Diedra on Pinterest