『摂食障害の不安に向き合う―対人関係療法によるアプローチ』水島広子著
友人が紹介してくれた本です。まず、方針として共感できますし、このような手段に私は好感を持っています。
治療という名目で、こちらの権威を利用してしまう治療法がありますが、治療の有効性があるかもしれませんが、「害」もあると感じられるものです。しかし、水島広子氏のアプローチは、治療という名目を外すことなく、治療を受ける側も非常に尊重されるアプローチであると感じました。
摂食障害は、私の臨床場面でも避けることができないものですので、もっとしっかり勉強しておく必要があると常に感じます。誰も訳そうとしないのであれば、デイヴィッド・エプストンたちの「Biting the Hand That Starves You: Inspiring Resistance to Anorexia/Bulimia」にチャレンジすべきかなどと考えているところです。
<目次>
第1章 摂食障害に対人関係療法的アプローチを適用する根拠
第2章 摂食障害患者における不安を考える―「役割の変化」という視点
第3章 不安を扱う基本姿勢
第4章 症状を位置づける―患者の症状に干渉しないことの意味
第5章 治療者の不安に向き合う
第6章 家族の不安に向き合う
第7章 不安をコントロールして現状を受け入れる―「位置づけ」という考え方
第8章 不安をコントロールして前進する―「土俵」に乗せるという考え方
第9章 病気と治療を「位置づける」
摂食障害の不安に向き合う―対人関係療法によるアプローチ | |
水島 広子
岩崎学術出版社 2010-03-01 |
Biting the Hand That Starves You: Inspiring Resistance to Anorexia/Bulimia (Norton Professional Books) | |
Richard Maisel David Epston Ali Borden
W W Norton & Co Inc 2004-10 |