アメリカの全球団で「42番」が永久欠番だと知らなかった。
黒人で始めて、メジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンのストーリーである。なぜ彼が出場できるようになれたのかについては、ハリソン・フォードが演じる球団のジェネラル・マネージャーであるブランチ・リッキーによるところが多い。なぜ彼が黒人選手を使いたかったのか、それも、この映画のひとつの見所でもある。
映画を見ていて、有色人種差別の歴史を垣間見ることができる。有色人種に対する差別的な言動を、その人だけの問題にしてはいけないということも、この映画を通じて自分に言いきかせないといけない。あるシーンで、子どもが大人のまねをして、ジャッキーを野次る光景がある。これは制作者が意図を持って、入れたのだと感じた。私たちは、何かをまねて、大きくなっていってしまうのだ。
巨大なもの立ち向かうためには、機運というものも必要なのだろうが、たったひとつの例外から始めることが必要なのだということを、あらためて感じた。
世の中を変えるなんて簡単じゃない。でも、ひとつひとつを始めることも、無意味じゃない。
一気に変えようとしても何も変わらない。でも、半世紀過ぎてみれば、ずいぶんと変化を遂げたことに気づく。
主人公のジャッキー・ロビンソンは、最初から温和な人間じゃない。しかし、目的のためなら、それが自分に取って大切なものであれば、その性格さえも変えていけるものなのだろう。自分をそのように律することは、私たちは可能なのだろう。
見てよかったと感じる映画でした。
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