震災の時に何が起こったのかを、いろいろな視点でまとめておくことは大変重要なことです。後日、この震災について、いろいろと考察するときに欠かせない資料となるからです。そのため、色々な人にその時のことを書いてもらうことは、大変重要になります。この意味で、この本は大きな価値があると感じました。
この本を手にとった時、大震災で何が起こったのかについてのことよりも、この本の副題である「震災は学校をどのように変えるのか」について、どのような議論が展開されているのかについて、興味を持って読み進めました。
残念ながら、この部分についての議論において、十分な広さを扱うことができていないいと感じます。現時点で議論が十分なものすることはできないでしょう。しかし、この議論においてどのような範囲のことを含めていかないといけないかについては、考察しておいて欲しかったところです。
今の教育システムが、どうして柔軟な対応に結びつくことができたのだろうかについても、扱っていません。また、そのような柔軟な対応をより可能なものとするために、何が変わらないければいけないかについても、あまり扱っている印象を持てませんでした。
東日本大震災と学校教育―震災は学校をどのように変えるのか | |
佐々木 幸寿 和井田 清司 多田 孝志 日本学校教育学会「東日本大震災と学校教育」調査研究プロジェクト
かもがわ出版 2012-02 |
Source: marymcgeeinteriors.blogspot.ca via Tim on Pinterest