よその子—見放された子どもたちの物語

トリィ・ヘイデンにはまってきました。本を読んでいて,トリィの葛藤,悩み,そして,子供たちの様子がよく伝わってきます。物語に自分が引き込まれていくのがよく自覚できます。

さて,この物語は特殊学級に行き場のない4人の子供たちが集まり,お互いが相互に影響し合って,最終的にはそれなりの生き方を見つけていくものです。一人は虐待のために文字の認識ができないが,「いい人も悪い人もわたしたち全員をあのおどけたようすで受け入れ,抱きしめる」女の子ロリ,他の人からの刺激に対して反応を見せない7才の自閉症男の子ブー,非常に粗暴で言葉の悪い10才の男の子トマソ,優等生だが,一回の性交渉で妊娠してしまった12才の女の子クローディア。この4人がお互いに影響して,それぞれの生き方を見つけて行きます。

この話を読んで,プロフェッショナルと呼ばれる職業の人たちについて,改めて考えさせられます。職業人とはいったい誰のために存在しているのかという非常にクラシックな問いかけを抱いてしまいます。

また,このトリィの物語を読んで,人と人のつながり・関わりが人に及ぼす可能性について再認識できます。

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