【ワークショップ】 『 震災被災地で心理援助職に何ができるのか? -明日に向かう支援-』

医療・心理・看護・介護・保育・教育職など対人援助職向け

『 震災被災地で心理援助職に何ができるのか?』

 -明日に向かう支援-

「東北大震災の後、宮城県北部の沿岸地区において、地震と津波の被害を受けた町に滞在して、心理援助活動を行った三人の臨床心理士が、自らの体験を語ります。

 将来、震災がいつどこで起こるかわからない日本で、東北大震災における支援活動について初期から中長期にわたっての経過を追っていくことは、「今後の万が一」に備える上で重要なことになります。それは、初期の混乱の中にあってさえ、将来を見据えた支援のことを考える余地を与えてくれるからです。

 このワークショップで、暫くの間、私たち三人が歩んできた旅路にお付き合いいただき、支援のあり方について一緒に考えていけたらと思います」

【申込方法】

申し込みはこちらのサイトからお願いします。

http://peatix.com/event/175416

【概要】

 三人は、高等学校において支援活動すべく、震災が発生してから2ヶ月して現地に入りました。津波が残した爪あとがそのまま残る状況の中で活動を始めました。

 それは、現地に入る前に想定したことと現地で遭遇することの違いを痛感させられた体験でもありました。そこで、私たちは、自分たちが見たこと、感じたこと、考えたことなど、お互いに共有していきました。被災者支援において、「外」で仕立てたものを適用するのではなく、その場で、当事者たちと一緒になって考え、実行していきました。

 三人とも滞在型の緊急派遣カウンセラーとして、初年度3ヶ月滞在しました。皆一度は現地を離れたものの、担当者たちとの連絡は継続していきました。そして、一人は、翌年一年間現地に戻りました。そして、もう一人は現地に移り住み、支援を継続していく決心をしたのです。    専門職に就くものは、否応なく「なんでも知っている人」という期待を背負わされて、その責務に押しつぶされそうになることがあります。私たちは、この語り合いの場で、被災者支援のノウハウを提示するのではなく、三人のカウンセラーが何を見聞きし、何を考え、何を悩み、何をしていったのかについて、できるだけ正直にお伝えしたいと考えています。

 震災が発生してからあまり日がたたない時期から、数年の月日が過ぎていくなかで、どのように変化していったのかについても、お伝えしていきたいと思います。

 また、私たちの活動を書籍にまとめるときに、現地でかわかりを持った学校関係者にアンケートを実施しました。当時、現地の人々がどのような思いを頂いていたのか、そして、心理援助職に期待することとは何かについてもお伝えし、一緒に考えていける場にしたいと願っています。

【プレゼンテーター】

国重浩一(臨床心理士) 宮城県緊急派遣カウンセラー(鹿児島からの派遣) 現在、ニュージーランド在住、DCNZ マネージャー

持留健吾(臨床心理士) 宮城県緊急派遣カウンセラー(広島からの派遣) 現在、宮城県スクールカウンセラー

西嶋雅樹(臨床心理士) 宮城県緊急派遣カウンセラー(三重からの派遣) 現在、三重県教育委員会

【対象】

医療・心理・看護・介護・保育・教育職など対人援助職に就いている人、またそれらを学んでいる人

【書籍紹介】

「震災被災地で心理援助職に何ができるのか?」

国重 浩一 編著

持留 健吾・西嶋 雅樹・星 美保 著

http://ratik.org/3116/907438036/

「長期滞在型の緊急派遣スクールカウンセラーとしての2年間。 「カウンセラーとして何ができるのか?」という問いを巡る実践と考察の日々。 共に活動した援助職・教職員や被災した人びととの対話から紡がれる言葉。 人びとに向き合うための「姿勢」を多様な声から浮かび上がらせる。」

【目次】

 序章

 第一章 私たちが想像できることと、その影響

 第二章 人びとの体験の形作られ方

 第三章 専門家によってつくられ、維持されるもの

 第四章 「心のケア」に留まらないこと

 第五章 心理援助職の可能性

 第六章 筆者の臨床活動

 第七章 現場からの声

 第八章 カウンセラーたちの声

「被災地での活動から見えてくるもの」持留健吾

「東日本大震災の被災地での活動より」西嶋雅樹

「現地で起こっていたこと」星美保

 第九章 これからの支援と、もし万が一がまた起こったとき

 〈あとがき〉

CD201624 震災被災地で ワークショップ−Logo01